見ている人を癒してくれるアクアリウムの主役、魚。熱帯魚やメダカなど「魚」と一言で形容しても、千差万別の魅力があります。

コロナをきっかけに、在宅の時間が増えアクアリウムを始める人も増え、今ではちょっとしたブームとなっています。しかし、ペットを飼うと難しくなることもあります。その一つが、旅行や留学などで長期間、家を空けることです。
犬や猫の場合は、身近な人やペットショップに預けたり、あるいは海外に連れていくこともできます。

では、魚の場合はどうでしょう?
近年、人気のメダカや熱帯魚は海外旅行に連れて行けるのか、見ていきたいと思います。

連れていける。
しかし…

結論から述べると、海外にメダカや熱帯魚を連れていくことは可能です!しかし、犬や猫と同様に渡航するための動物検疫が必要となる場合もあります。

また、犬や猫と異なり魚は水中で生活しています。そのため、滞在先で魚のための環境づくりをする必要があります。

このように、気軽に連れていけるわけではありませんが、様々な条件をクリアすれば海外に連れて行くことが可能です。

では、具体的に条件とはどのようなものなのでしょうか?もし連れ行こうと思った際に考慮したい3点をまとめました。

1.
動物検疫

まず、海外に動物を連れていく場合、動物検疫が必要となります。

動物検疫は、動物の病気の侵入を防止するため、世界各国で行われている検疫制度です。(略)水産動物についても、水産動物の疾病の侵入 ・まん延を防ぐため、輸入検査を行っています。

動物検疫所

まず日本で制定されている動物検疫について見ていきます。

犬や猫は日本から出国する際に、検疫の対象となります。一方で魚の場合、日本から出国する際は検疫の対象ではありません。しかし、日本に入国する際、すなわち帰国する際に必要となります。

次に海外で制定されている動物検疫についてです。

動物検疫の制度は国によって異なるため、渡航前に確認しておきましょう。また、相手国に入国する際に検査結果が必要という場合もあります。

この場合、日本を出国する前に検査を受ける必要があります。詳しくは、渡航先の国の大使館や検疫局にご確認ください。

日本における水産動物の動物検疫については、動物検疫所の以下のサイトで詳しく説明されています。情報は随時更新されているため、正確な情報は直接ご確認ください。

2.
渡航先のペット事情

入国できたものの、宿泊先で新たな問題が発生してしまうことがあります。国によっては、賃貸の物件でペットを飼ってはいけないという契約があるため注意が必要です。
トラブルを避けるため、滞在先の契約を確認し、ホテルや管理人にペットを同伴したいと事前に伝えておくとよいでしょう。

3.
渡航先で
環境を整える必要

犬や猫と異なり、魚は水中で生活しています。そのため、渡航先でも生活できるように環境を整える必要があります。

カルキ抜き、ヒーター、エアーポンプなど餌だけでなく、様々な物を持っていかなければなりません。それらを、考慮したうえで連れていくことを検討しましょう。

こうしてみると、動物検疫の有無だけでなく、渡航先で魚が暮らすには様々な課題があります。では、連れていきたいけど、難しそうだから置いていこうと思った場合、どうすればいいのでしょうか?

次の項目で、連れていかない場合に考慮したいことをまとめました。

連れて行かない場合

大半の場合、家に置いていくことになります。
誰もいない家に魚を置いていくのは、生死を含め不安になると思います。

帰宅したら、惨状になっていた!なんてことにならないように、事前にメンテナンスや餌を用意して環境を整えておきましょう。

例えば

  • 家を空ける日数分の餌を用意する
  • エアーポンプやヒーターが正常に作動するかチェック
  • 出国する数日前に水槽を掃除する  など

数日分の餌なら、沈めるタイプのものが手軽に入手しやすいです。長期の場合は、自動で餌を撒くタイプのものがおススメです。

事前にメンテナンスをしたものの、どうしても不安な方は、お世話できる人に預けことを検討しましょう。どんなに小さな命でも、責任をもって育てている大切な生き物なので、最善だと思う選択をするのが良いでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
海外旅行に行く際にメダカや熱帯魚は連れていけるのかについて、連れていく場合と連れて行かない場合の2つのケースをそれぞれ見てきました。

魚と一緒に海外に行くことは可能ですが、気軽に行けるとは言い難いことが分かりました。どの選択が魚にとって良いのか、考慮して決断しましょう。